最高裁判所第一小法廷 昭和24(れ)552 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人大池竜夫上告趣意について。
しかし、原判決は、判示第一事実の日時を昭和二三年一月一六日午後一時頃と判
示しており、所論のごとく同年同月六日午後一時頃とは判示していない。従つて、
所論は、原判示に副わない非難に過ぎないから、採るを得ない。
弁護人荒鷲文吉上告趣意第一点について。
しかし、有罪判決に示すべき強盗罪の一構成要件たる「他人の財物」であること
を判示するには、該構成要件に該当するか否かを判定するに足る程度の具体的事実
を掲げさえすれば差支えないものであつて、所論のように目的物の確定数を表示す
ることを要するものではない。そして、原判決は、A所有の中古三つ揃背広服一着
外衣類七点位と判示していて、該構成要件に該当する具体的事実を判示したもので
あること明白であるから、原判決には所論の違法はない。論旨は、その理由がない。
同第二点について。
しかし、原判決における所論判示同旨の供述なる証拠説示は、所論のごとく単に
証拠の種目を挙示したに過ぎないものではなく、判示事実と相俟つてその供述の具
体的内容を知り得る程度に説示はなされているのであるから、原判決には、所論の
違法はない。本論旨もその理由がない。
よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員の一致した意見である。
検察官 小幡勇三郎関与
昭和二四年七月一四日
最高裁判所第一小法廷
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裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 沢 田 竹 治 郎
裁判官 真 野 毅
裁判官 岩 松 三 郎
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